wpupはWordPressサイトに画像をアップロードするためのChrome拡張機能です。
複数のサイトを登録しておくことで、WordPressの管理画面を開かなくても、簡単操作でサイトを切り替えながら画像をアップロードできます。

機能概要
wpupは、以下のような機能を持っています。
- WordPressの管理画面を開かずに画像をアップロードできます。
- アップロード先は事前に設定済みのサイトの一覧から一瞬で切り替えできます。
- エクスプローラーなどから画像ファイルをドラッグ&ドロップしてアップロードできます。
- エクスプローラーなどから画像ファイルをコピー&ペーストでアップロードできます。
- ブラウザに表示された画像をドラッグ&ドロップしてアップロードできます。
- ブラウザで画像を右クリックして表示されるメニューからアップロードできます。
- 画像のURLをコピー&ペーストしてアップロードできます。
- ペイントなど画像編集ソフトから画像の一部をコピーしてアップロードできます。
- 画像の最大サイズを決めて自動的に縮小してアップロードできます。
- JPGからPNG、PNGからJPGに変換してアップロードできます。
- 画像を左右90度または180度回転してアップロードできます。
- 画像の左右または上下を反転してアップロードできます。
- 縮小・形式変換・回転・反転を組み合わせてアップロードできます。
- 問題が起きやすそうなファイル名を、「半角英数小文字」「-」「_」「.」だけの安全なファイル名に自動的に変換してアップロードします。
対応している画像形式
- 「JPG」形式と「PNG」形式の画像ファイルのアップロードに対応しています。
- 「GIF」形式もアップロードすることは可能ですが、一切の加工をせずそのままアップロードします。
- 「BMP」形式の画像ファイルを「PNG」または「JPG」形式に変換してアップロードできます。
画面の説明
wpupには、アップロード操作をするアップローダーと、アップロード先サイトの設定をするオプションとがあります。
アップローダー

アップローダーは、単独のウィンドウとして表示されます。
普段の画像アップロードは、基本的にこのウィンドウ内で行います。
アップロード先は下記のオプション画面で設定したサイトの中から選択します。
オプション

アップロード先となるWordPressサイトへの接続設定をオプション画面で行います。
設定済みデータのバックアップや、バックアップからの復元も行うことができます。
対応ブラウザ・OS
Windows版(Windows 10以降)の「Google Chrome」と「Microsoft Edge」に対応とさせていただいています。
普通のChrome拡張機能ですので、ChromeOS、macOS版やLinux版のGoogle Chrome、OperaやBraveなどのChromium系のブラウザでも動作するとは思いますが、十分に検証できていません。
iOS版、Android版のGoogle Chromeでは、今のところ拡張機能を導入できないため動作しません。
WordPressのバージョンとサーバー
wpupを使って画像をアップロードするためには、WordPress5.9以降に標準搭載の「REST API」のメディア投稿機能が正常に動作する必要があります。
REST APIが搭載されていなかったり、テーマやプラグインで無効化されているとwpupでアップロードできません。
また、SSL非対応の(URLが「https:」で始まらない)サイトは、セキュリティ確保のためにWordPress側でREST APIが使えないよう制御されていて利用できません(特殊な設定をすれば可能ですが、利用を推奨しません)。
他にも、サーバーの設定によっては動作しない場合(例えばWAFによる拒絶など)があります。
どの場合に動作してどの場合に動作しないかを完全に申し上げることはできませんが、ご了承下さい。
インストール方法
Chromeウェブストアのwpup配布ページから、拡張機能をブラウザにインストール(ブラウザに追加)して下さい。
インストールすると、ブラウザの右上の拡張機能のメニュー(ジグソーパズルのピースのようなアイコンをクリックすると開くメニュー)の中に表示されます。

拡張機能のメニューで、wpupのアイコンを左クリックするとアップローダーのウィンドウが表示されます。
もし頻繁に使う場合は、ピン留めしてwpupのアイコンが常に表示されるようにしておくと便利です。

WordPressでアプリケーションパスワードを作成
wpupを使って画像をアップロードするには、画像アップロード先となるWordPressサイトで、wpup用のアプリケーションパスワードを作成する必要があります。
アプリケーションパスワードは、WordPressのユーザー管理ページで、以下の手順で作成できます。
パスワード名を入力してパスワードを作成

「新しいアプリケーションパスワード名」の入力欄に、新たに作成するアプリケーションパスワードの名前を入力します。
パスワード名は、このページの表示で使われるだけなので特別なルールはありませんが、後で見た時のために、wpup用であることが分かりやすい名前にすることをお勧めします。
パスワード名を入力したら「新しいアプリケーションパスワードを追加」ボタンをクリックして、パスワードを作成して下さい。
作成されたパスワードをコピペ

「新しいアプリケーションパスワードを追加」ボタンをクリックすると、新しいパスワードが表示されますので、これをメモ帳などにコピペ(もしくは確実にメモ)しておいて下さい。
アプリケーションパスワードはこの時しか表示されず、一度閉じると、分からなくなっても見る方法はありません。
もし分からなくなった場合は、そのアプリケーションパスワードを削除して、新たに作成し直して下さい。
WordPressサイトでのアプリケーションパスワードの作成はこれで完了です。
オプション画面でサイト設定を追加
アプリケーションパスワードを作成したWordPressサイトへ画像をアップロードできるように、オプション画面でサイトへの接続設定を追加します。
オプション画面の開き方は一般的なChrome拡張機能と同様で、拡張機能のメニューのwpupの項目の右側にある3点メニューボタンをクリックし、表示されたメニューから「オプション」を選択すると開きます。

オプション画面の構成は下の画像のようになっています。

大きく分けて、
- 「サイト設定」内の左側 → 「サイト一覧」
- 「サイト設定」内の右側 → 「設定入力欄」
- 「サイト設定」内の下側 → 「保存ボタン」
- 「サイト設定」の下にある「バックアップ・復元」
という構成になっています。
これらを使って、以下の手順で設定を追加します。
- 「設定入力欄」に設定内容を入力
- 入力した設定内容を「サイト一覧」に反映
- 「保存ボタン」で保存
- バックアップ
設定入力欄に設定内容を入力
最初は何も入力されていませんので、サイト設定入力欄に、アプリケーションパスワードを作成したWordPressサイトに接続するための設定を入力します。
表示名:表示名には、サイト一覧に表示するWordPressサイトの名前を入力します。実際のサイトのタイトルである必要はありませんが、分かりやすい名前にすることをお勧めします。
サイトアドレス(URL):設定中のWordPressサイトのトップページのアドレス(URL)を入力して下さい。
WordPressアドレス(URL):設定中のWordPressサイトの、WordPressがインストールされているアドレス(URL)を入力して下さい。一般的にはサイトアドレスと同じですが、WordPressをサブディレクトリにインストールしてトップページをルートに設定している場合は、サイトアドレスとは異なります。
ユーザー:画像アップロード時に使うWordPressユーザーのログイン名を入力して下さい。アプリケーションパスワードを作成したユーザーです。
アプリケーションパスワード:作成したアプリケーションパスワードを入力して下さい。WordPressにログインする時のパスワードではありませんのでご注意下さい。
「ホーム」ボタン:「サイトアドレス(URL)」に入力した内容が正しいかを確認するため、表示テストを行うボタンです。クリックしてサイトのホームページ(トップページ)が表示されることを確認して下さい。
「メディア」ボタン:「WordPressアドレス(URL)」に入力した内容を使ってWordPressの「メディア」ページを表示できるかをテストするボタンです。もしWordPressにログインしていない場合は、通常はログインページが表示されます。
「テスト」ボタン:入力した内容を使って、テスト用の小さな画像のアップロードを試行します。「テスト画像をアップロードしました。~」と表示されれば設定内容は正常です。
入力内容をサイト一覧に反映
設定内容を正しく入力ができたら「追加」ボタンをクリックします。
「表示名」に入力した名前がサイト一覧の最後に追加されたことを確認して下さい。
なお、追加ではなく、サイト一覧で選択している既存設定に上書きする場合は「変更」ボタン、サイト一覧で選択している設定を削除する場合は「削除」ボタンをクリックします。
また、「↑」「↓」ボタンで、サイト設定の並び順を変えることもできます。
保存
最後に「保存」ボタンをクリックして、設定内容を保存します。
「保存」ボタンをクリックするまでは、この画面で編集中の内容は一切保存されませんので、ご注意下さい。
バックアップと復元について
設定内容をバックアップしたい場合は、「バックアップ/復元」欄の「v」ボタンをクリックして開き、表示される内容をテキストファイルなどにコピペで保存しておいて下さい。
復元したい場合は、バックアップしてあった内容でテキストを上書きして「復元」ボタンをクリックすれば、既存の設定に追加する形で復元できます。
なお、復元する場合も、「保存」ボタンをクリックするまで保存されませんので、ご注意下さい。
画像アップロード方法
wpupを使ってWordPressサイトに画像ファイルをアップロードするには、アップローダーを使います。
ドラッグ&ドロップをはじめとした簡単な操作で、WordPressの管理画面を開くことなく画像をアップロードすることができます。
アップロード設定

アップローダーのウィンドウ上部(アップロード設定)で、アップロード先のWordPressサイトの選択、アップロード時に画像に加える処理などを設定します。
以下、それぞれの項目について説明しますので、アップロードの前に必要に応じて設定変更して下さい。
サイト

アップロード先のWordPressサイトを選択します。
複数のサイト設定を登録しておくことで、ドロップダウンボックスから一瞬でアップロード先のWordPressサイトを切り替えることが可能です。

右側の歯車アイコンをクリックすると、オプション画面を開いてサイト設定の追加・変更をすることができます。
サイト設定の追加・変更をした場合は、アップローダーをリロードして設定を反映させて下さい。
縮小

アップロード時に画像を指定サイズを上限として縮小する設定です(GIF形式の画像は対象外)。
縮小処理は、チェックボックスをチェックしている場合のみ実行されます。
サイズは、縦横それぞれの上限としたいサイズをピクセル数で指定することで、そのサイズよりも大きい場合に限り指定サイズ内に元の画像の縦横比を保ったまま縮小します。
縦横ともに設定サイズよりも小さい画像は、縮小はもちろん、拡大もしません。
この縮小設定は、設定した内容が記憶されて次回起動時にも内容が反映されます。
画像形式

画像をどの形式でアップロードするかを選択します。
「自動」の場合は、「PNG」「BMP」は「PNG」、「JPG」は「JPG」形式でアップロードします。
「PNG」の場合は、「PNG」「BMP」は「PNG」のままで、「JPG」形式の画像は「PNG」に変換してアップロードします。
「JPG」の場合は、「JPG」は「JPG」のままで、「PNG」「BMP」形式の画像を「JPG」に変換してアップロードします。
「GIF」形式の画像は、常にそままアップロードします。
回転

アップロード時に画像を左右90度、または180度回転できます(GIF形式の画像は対象外)。
アップロードすると写真が横倒しになってしまう場合や、逆さまになってしまう場合などに修正できます。
反転

アップロード時に画像を上下または左右反転できます(GIF形式の画像は対象外)。
自撮りや鏡に写して撮った写真で、文字が鏡文字になってしまう場合などに修正できます。
設定内容の保存について
これらのアップロード設定は、サイトの選択と縮小設定のみ保存されます。
それ以外の設定は、画面のリロードや画面を閉じることで初期値に戻りますのでご注意下さい。
画像をアップロードする方法
画像のアップロードは、以下のような方法で行うことができます。
- エクスプローラーなどから画像ファイルをドラッグ&ドロップ
- ブラウザに表示された画像をドラッグ&ドロップ
- エクスプローラーなどから画像ファイルをコピー&貼り付け(コピペ)
- ブラウザに表示された画像をコピー&貼り付け(コピペ)
- URLを指定(またはコピペ)
- ブラウザの右クリックメニューから
- 画像編集ソフトなどから画像の一部(または全部)をコピー&貼り付け(コピペ)
- ダイアログボックスを表示して画像ファイルを選択
といった操作をサポートしています。
エクスプローラーなどから画像ファイルをドラッグ&ドロップ

エクスプローラーなどから、アップローダーの中央付近にある「黄色い背景の枠内」に画像ファイルをドラッグ&ドロップして下さい。

ファイルをドラッグしてマウスカーソルが「黄色い背景の枠内」に入ると、黄色い範囲が広がって「ドロップでアップロード」と表示されますので、その状態でマウスボタンを離すとアップロードが始まります。
複数のファイルをドロップしてもアップロード可能ですが、あまり大量の画像を一気に処理すると通信エラーなどのトラブルが発生しやすいので制限を設けてあります。
目安として、10枚を超える場合は複数回に分けてアップロードすることをお勧めします。
ブラウザに表示された画像をドラッグ&ドロップ
ブラウザで表示したWebページ内の画像を、前項と同様にドラッグ&ドロップでアップロードできます。
ただし、Webページで採用している画像の表示方法によって対応していない場合もあります。
エクスプローラーなどから画像ファイルをコピー&貼り付け(コピペ)
エクスプローラーなどで、右クリックメニューの「コピー」やCtrl+C
などでクリップボードにコピーした画像ファイルを、wpupのウィンドウの中央付近にある「黄色い背景の枠内」に貼り付けるとアップロードできます。

貼り付けは、右クリックメニューの「貼り付け」、Ctrl+V
のどちらでも可能です。
ブラウザに表示された画像をコピー&貼り付け(コピペ)
ブラウザで表示したWebページ内の画像を、前項と同様にコピー&貼り付け(コピペ)でアップロードできます。
ただし、Webページで採用している画像の表示方法によって対応していない場合もあります。
URLを指定(またはコピペ)
wpupのウィンドウの中央付近にある「黄色い背景の枠内」に、Webにある画像のURLを記述して「アップロード」ボタンをクリックするとアップロードできます。
URLは直接記述しても、Webサイトからコピペしても構いません。
ブラウザの右クリックメニューから
wpupをインストールすると、ブラウザで表示される画像の右クリックメニューに「wpupでアップロード」という項目が追加されます。

この項目をクリックすると、アップローダーのウィンドウが表示されて、中央付近の「黄色い背景の枠内」にURLが自動で入力されますので、そのまま(または必要に応じて修正してから)「アップロード」ボタンをクリックするとアップロードできます。
画像編集ソフトなどから画像の一部(または全部)をコピー&貼り付け(コピペ)
ペイントなどの画像編集ソフトで画像の一部(または全部)をクリップボードにコピーし、それをアップローダーの中央付近にある「黄色い背景の枠内」に貼り付けると、コピーした範囲を画像ファイルとしてアップロードできます。
すべての画像編集ソフトに対応しているわけではありません。
ダイアログボックスを表示して画像ファイルを選択
アップローダーで「ファイル選択に切替」というリンクをクリックすると、ダイアログボックスを表示してアップロードするファイルを選択できるようにます。

ファイルを選択して「アップロード」ボタンをクリックすると画像をアップロードします。
これも複数ファイルに対応していますが、ドラッグ&ドロップの場合などと同様に枚数制限があります。
やはり、目安として、10枚を超える場合は複数回に分けてアップロードすることをお勧めします。
アップロードの確認方法
画像をアップロードしている間、アップローダーのウィンドウ内には「アップロード中です」というメッセージと残り枚数が表示されます。

アップロードが終わると元の表示に戻りますので、しばらくお待ち下さい。
アップロードされた結果を確認したい場合は、「メディア」ボタンをクリックすると選択しているWordPressサイトのメディアページが(ログインしていれば)表示されます。

また、左下の「ログを表示」ボタンをクリックすると、過去1000件までのアップロード処理のログが残っていますので、こちらでアップロード結果を確認することも可能です。

ログは、日本語ファイル名などからリネームされた後のファイル名の確認にも使えます。
ライセンスについて
Chrome拡張機能 wpupは、対応環境で無料でお使いいただけます。
ご使用条件について
wpupは、対応環境において可能な限り正常に動作するよう留意して開発していますが、これを保証するものではありません。
WordPressやサーバーの仕様変更をはじめとした、諸々の事情により、場合によってはある日突然使えなくなる可能性も考えられますので、予めご承知おき下さい。
もちろん、これら仕様変更にもできる限り追随していく予定ですが、こちらに関しても保証はできかねます。
なお、wpupを利用したことにより何らかの損害が発生した場合も、開発者、公開者、配布者をはじめとする関係者は、一切の責任を負うことができません。
完全にご自身の責任とご判断の元でご使用下さい。
以上、何卒よろしくお願い申し上げます。
更新履歴
- 2024/03/02 ver.0.9.0.3
- バグ修正
- 2023/06/23 ver.0.9.0.0
- 公開